北海道でリモートワークするエンジニアの日常

東京から札幌に移住したフリーランスのエンジニア。車、筋トレ、ライフハックネタが多め。

会社員がフリーランスになる時に気になる年収と売上との違い

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こんにちは、まっするです。先日、日経新聞にこんな記事が出ていて、ネット上では「売上で780万は安い!」「売上と年収は違うんだ!」みたいな意見が見られました。

www.nikkei.com

この記事に対しては65万が高いか安いかという議論が多かったですが、一方でフリーランスの単価というのは会社員の年収とどのように比較すればよいのかという疑問が出てきます。今回は、実際に僕が1年ほど(副業時代を含めると3年ほど)フリーランスをやっていてわかった数字をもとに、エンジニアが会社員の給与とフリーランスの売上をどう比較すればよいか、というのをまとめてみようと思います。

年収と売上の違い

当たり前といえば当たり前なことですが、会社員にとっての年収は会社からもらえる給料の社会保険料や税金を引かれる前のお金という感じでしょうか。一方、フリーランスの売上は経費などを差し引く前の額になります。。とはいえ、フリーランスのエンジニアは業務に必要なものはパソコンとかネット環境なので、今の時代プライベートでも必須なものが殆どです。なので、他の業種と比べて仕入れなどが必要ないので経費が殆ど掛からないんです。もちろん、自分でサービス作って運営してる場合はサーバー代とかはかかりますけどね。

フリーのエンジニアはどれくらい経費計上できる?

僕の場合は、家賃や通信費などの固定費や交際費に加えて、スマホやPCなどを買ったお金も経費として計上しています。ざっくり200〜300万くらいは経費として落とせるかなと思います。ただ、ここで計上してる経費というのは普通に会社員として生活しててもほぼ同じようにかかっているお金だということが大事です。なので、800万の売り上げで300万経費がかかったからと言って、500万が年収になるかというと違うんですよね。

会社員とフリーランスの手取りを比較する

会社員に比べてフリーランスが何にお金がかかるかというのが重要です。ここではわかりやすいように、仮に会社員は年収700万、フリーランスは 売上700万とした時の数字を比べてみます。ここで注意したいのが、僕の考えではフリーランスのエンジニアの経費は事業だけでしか使えないお金というわけではないので、手取りとしてカウントしています。

種別 会社員 フリーランス 備考
年収・売上 700 700
経費 0 300
控除 228 103 基礎控除・青色控除・給与所得控除など
社会保険料 81 56 健康保険料・年金
所得税・住民税 74 38
手取り 545 606

※単位は(万円)

結果としては、会社員とフリーランスエンジニアの場合は売上と年収は同じように比較できると思います。しかも、年収と売上が同じでも手取りはフリーランスのほうが多くなっています。もちろん、経費の中身によっては仕事だけでしか使えないものを買ったりしていると手取りが減ってしまいますが、あくまでも家事按分(プライベートと事業用の割合を計算する)した上での経費だとすると、このように手取りが会社員を上回ることが可能だということです。

よく、フリーになると社会保険料が高くなると言われますが、それは国保に加入した場合の話です。逆に年金は国民年金になることで負担は大きく減ります。健康保険料も国保には入らず、会社員時代の健康保険を任意継続したり、安い健康保険にすることも可能です。詳しくは以前書いた記事を御覧ください。

www.musclemikiya.net

じゃあエンジニアはフリーランスのほうがよい?

もちろんそんなことはなく、フリーランスになるとクレジットカードが作れなかったり住宅ローンが組みにくかったり、社会的な信用が著しく落ちてしまうというデメリットもあります。また、フリーランスの人が住宅ローンなどの審査で見られる収入というのは、売上から経費を引いた後の金額になるので、今回のケースだと年収が400万と判断されてしまうはずです。それ以外にも、日常の経費の管理や確定申告、健康保険も傷病手当がなくなってしまったり、と会社員に比べると面倒だったり劣ってしまうことがあるので、その辺を加味した上で判断するとよいでしょう。

まとめ

  • 売上と会社員の年収が同じでも手取りは年収よりも多くなるケースもある
  • フリーランスエンジニアにとっての経費はほとんど手取りとして考えてOK
  • 社会保険料増は健康保険の選び方と年金の運用の仕方でカバーできる
  • フリーランスは著しく社会的信用が落ちるし、会社員というだけで保証されていることがたくさん
  • 普段のお金の管理が面倒だったり苦手な人はフリーランスになるのは慎重に