laradockでworkspaceからnginxのコンテナにhttpリクエストを送れるようにする
普段laravelで開発をすることが多く、開発環境はローカルにdockerで環境が手軽に作れるlaradockというのを使っているんですが、今回バッチを開発していた時に同コンテナ内のapiにリクエストを送りたい、というケースが発生しました。しかし、少々設定が必要だったので記録しておきます。
リクエストする経路を考える
api-local.test.jpというhost名のAPIを開発しているとします。試しにworkspaceのコンテナ内からリクエストを送ってみます。
root@76c4b87567dc:/var/www# curl api-local.test.jp root@76c4b87567dc:/var/www# curl http://api-local.test.jp curl: (7) Failed to connect to api-local.test.jp port 80: Connection refused
接続できません。laradockはdocker-composeでいくつかのコンテナを立ち上げて環境を構築しているんですが、主なコンテナはworkspace, nginx, mysqlなどになります。今回はworkspaceで実行するバッチからAPIのリクエストを受け付けるnginxのコンテナに接続する必要があります。必要なことは以下のとおりです。
- nginxのコンテナの内部IPを調べる
- workspaceのコンテナのhostsにAPIのドメインを追加する
nginxのコンテナの内部IPを調べる
まずdocker-hostのlaradockのディレクトリに移動し、下記コマンドでコンテナに接続します。
docker-compose exec nginx bash
次に、IPを調べます。2つ出てきますが、1つ目でOK。
bash-4.4# hostname -i 172.19.0.7 172.18.0.4
workspaceのhostsの設定を追加する
一度nginxのコンテナから出て、workspaceのコンテナにログインします。
$ docker-compose exec workspace bash
hostsファイルを編集し、api-local.test.jpのhostを追加します。
root@76c4b87567dc:/var/www# vi /etc/hosts 127.0.0.1 localhost ::1 localhost ip6-localhost ip6-loopback fe00::0 ip6-localnet ff00::0 ip6-mcastprefix ff02::1 ip6-allnodes ff02::2 ip6-allrouters # 下記追加 172.19.0.7 api-local.test.jp
接続テストをしてみる
hostsファイルを保存し、再びcurlコマンドを打ってみます。
root@76c4b87567dc:/var/www# curl api-local.test.jp <!DOCTYPE html> <html lang="en"> <head> <meta charset="utf-8"> <meta http-equiv="X-UA-Compatible" content="IE=edge"> <meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1"> ...
見事、htmlが返ってくるようになりました!
地方在住エンジニアはどのように仕事を探せばよいのか
こんにちは、まっするです。 地方在住のエンジニアにとって、新しい仕事を探すというのは関東に住んでいる人よりもハードルの高いことです。オフィスに通勤できる範囲に会社がなかったり、自分のスキルと合った会社がなかったり色々と制約があります。その場合、やはりリモートで関東の会社を探したりすることになると思いますが、どう探していけばよいかというのを今回は紹介しようと思います。
探し方
CODEAL
このサービスは自分も会社員時代に副業を探すのにお世話になったサイトです。特にリモートで受けることのできる案件が豊富にあるので、地方のエンジニアにとっても選択肢が多いと思います。検索条件はリモートの頻度や技術要素などがあります。ただ、単価での絞り込みはできない(あえてさせていない?)ようになっています。
エージェント
レバテックフリーランスなどはフルリモートの案件も紹介してくれるようなので、自分のやりたいことにマッチした案件をしてもらえるかもしれません。
Indeed
「リモート エンジニア」のようなワードで求人を探すと、意外とフルリモートOKな求人が出てきます。特に正社員で採用している企業が結構あるなぁという印象があります。
実際の求人例
フルリモートで働く
フルリモートエンジニア(SA) / インターネット/Webサービス・ASP - 沖縄県 - Indeed.com
探すと意外とフルリモートで正社員という案件も増えています。上記はWeb系よりはSIerに近い印象を受けますが、年収のレンジは600〜1000万なので高めな印象です。
地方オフィスで働く
この企業は地方都市に積極的にオフィスを作っているようで、今後も地方都市に開発拠点を広げていく企業は増えるでしょう。ただ、中には賃金水準は関東に比べると劣ってしまう企業もあるので、その部分は気をつけたいところです。
まとめ
探してみると、意外と給与水準は悪くない求人が結構あることがわかります。エンジニアという職業上、どうしても1つのところで長く働くと技術的にマンネリしてしまったり、刺激が少なくなってしまいます。地方にいると選択肢が少なくなってしまうので、現状維持しそうになってしまいますが、今回のような方法含め常に新しいチャンスを探っていくことも必要かなと思っています。ここ数年で地方でも条件よく働けるチャンスは増えていますし、今後もそういうチャンスは増えていくと思います。ぜひアンテナを広く張って、色々な働き方にチャレンジしていきたいですね!
サブディスプレイをFHD24インチから4K32インチにアップデートした
今回はサブディスプレイをFHD24インチから4K32インチにアップデートしました。エンジニアにとってディスプレイは一日中ずっと見続けるものなので、常に最高の環境を狙っています。ただディスプレイ好きというのもありますけど。
旧環境
- メインディスプレイ(左)
- LG32インチ4K(IPS)
- サブディスプレイ(右)
- BenQ24インチFHD
昨年、引っ越しのタイミングで奮発してLGの4Kモニタの中でも一番良いもの(当時)に買い替えていました。こちらはベゼルレスで、IPSパネルということで文句なしのデザイン&画質&視野角全て◎。ただ、サブディスプレイは6年ほど使っている、24インチのFHDモニタでした。画質や視野角は特に問題はなかったものの、エディタなどを表示させていると、画面の右端の文字が小さくて読みにくかったりしました。また、32インチの方で表示していたウィンドウをそのまま移動させるとサイズを調整する必要があったりと、主にディスプレイサイズによる弊害が目立っていました。
新環境
- メインディスプレイ(左)
- 変更なし
- サブディスプレイ(右)
- LG32インチ4K(VA)
サイズはメインディスプレイと合わせて32インチにしました。ただ、IPSパネルになると値段が10万くらいするので、VAパネルで我慢です。旧環境でネックになっていた、エディタの文字の見にくさは見事改善されました。また、ウィンドウをディスプレイ間で移動させても、どちらもサイズや解像度は一緒なのでサイズを調整する必要がなくなりました。ただ、IPSパネルとVAパネルはもちろん値段が違うこともあり、VAパネルのほうが視野角は狭いです。特に画面の端の方は白っぽく見えます(特に暗い背景の場合)。IPSはそういうのは一切ないので、さすが6万円ほど値段が違うだけのことはあります。白っぽく見えるからと言って、文字が読みにくいかと言われればそこまででもないので、VAパネルでも全然メイン使いも問題は無いと思います。
まとめ
- メインディスプレイとサブディスプレイはサイズと解像度を揃えたほうが使いやすい
- VAパネルはそこまで見にくくはないが、端のほうは白っぽく見える
- 一日10時間近くディスプレイを見る仕事であればメインディスプレイはIPSのほうが疲れは少なさそう
- Macで使用しているが、スリープから復帰後にサブディスプレイのほうが表示されるまで時間がかかったり、されないことがある
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家の書斎のwifiの電波が弱かったのでメッシュWi-Fiを導入してみた
今回は鉄筋コンクリート造のマンションのWifi電波を改善したことについてです。僕は自宅である、3LDKのマンションで仕事をしているんですが、LAN配線が唯一あるキッチンとは廊下を隔てて距離が離れています。そのため、光ファイバーなのに速度が20Mbpsを下回ることもしばしば。。
ちなみに、使っていたルーターはBuffaloのものでそこまで評判は悪くありませんでした。RSSIは-63dBmなのでめちゃくちゃ悪いっていうわけではないですが、スマホなどアンテナが小さいデバイスだとかなり電波は弱くなってしまっていました。そこで、いくつか対策を調べてみることにしました。
ハイパワールーターに変える
それまで使っていたルーターは、3LDK用でスペックが悪いものではありませんた。ただ、鉄筋コンクリート造3LDKのマンションの端から端までは流石に厳しかったため、より広い範囲でカバーできるルーターを探すことにしました。しかし、1台だと限界があるのと、値段の幅がかなり広いので別の案にすることにしました。
中継機を設置する
今回の用途だと中継機は安くてお手頃かなと思いレビューを見たりしていると、接続が安定しないとか移動した時のAPの切り替えが上手くいかない、などネガティブなものが結構目に付きました。そこまで高くはないものの、確実に今回の問題が解決できないと嫌なので中継機案はパス。
メッシュwifiを導入してみる
この案を採用しました。いくつかメッシュwifiも候補があったんですが、値段と使い勝手のバランスからTP-Linkの製品にしてみました。トライバンドとデュアルバンドで悩んだんですが、回線速度自体が400Mbpsを超えることもないので、デュアルバンドを選択しました。
決めた理由は、
- 同じSSIDで接続でき、切り替えも違和感なくスムーズに接続される
- 子機と有線接続ができる
- 将来的に家が広くなったりした場合、子機を追加できる
導入してみて
親機は今までどおり、LAN配線があるキッチンに設置しました。子機は下の写真のように書斎のカーテンレールに引っ掛けてあります(見た目が悪いけど。。)。
結果が、、
元が20Mbpsとかに落ちていたので、大幅に改善されました!電波状態もRSSIが-63dBm→-50dBmに改善されました。そして、今回もう一つ期待していたのが子機とPCを有線でつなげるやつです。親機と子機の間で無線通信しているので、更にPCと無線で通信すると多少速度は落ちると思ったので、試しにMac miniと子機を有線接続してみました。
結果は更に10Mbpsアップしました!時間帯によっては90Mbps台になることもあるので、かなり高速になりました。マンションの光ファイバー(ソフトバンク光)だとこのくらいの速度が限界かなぁという感じです。特に遅かったスマホでのwifiも非常に快適になりました。
まとめ
メッシュwifiの存在は知っていましたが、なかなか導入するに至りませんでした。今回使ってみてとても良いものだということがわかりました。設定も非常に簡単でルーター自体の大きさもとても小さいので、電波の強さ大丈夫か?と心配したものの、それも問題なく家の端でも回線速度に近いスピードを得ることができました。今回選んだのがTP-Linkというメーカーの製品だったんですが、設定はアプリを使ってBluetoothでルーターと接続してイントロダクションに沿ってやるんですが、設定のわかりやすさに感動。調べてみると中国のメーカーだったことも更に驚きました。最近の中国企業の製品が非常にクオリティが上がってますね。更に、アプリのUI/UXもとても良く考えられていて、日本の製品は完全に追い抜かれてしまったなぁと感じます。
ということで、同じようにWifiの電波で困っている方はぜひメッシュWifiを導入してみると改善するかもしれません。
リモートワーカーの家に子供が産まれても仕事は家でできるのか?
我が家では、4月の上旬に男の子が産まれました。以前から、子供が産まれたら泣き声とか色々と騒がしくなるので、リモートワークを自宅で継続するのが難しくなる可能性がある、という予想をしていました。実際、奥さんと子供が家に帰ってきてから1ヶ月近く経ちましたが、実際は問題なく仕事ができています。それよりも、家で仕事をしていたほうが色々とメリットのほうが大きかったので、それらを今回は紹介していこうと思います。
音や泣き声のうるささは間取り次第
僕が住んでいるのは3LDKのマンションで、仕事部屋がリビングとは廊下を挟んでドア2枚隔てています。なので、子供が泣いても遠くで泣き声が聞こえる程度で、イヤホンなどをしていればほとんど音は聞こえません。オンラインMTGの時も、特に泣き声が入ることもありません。ただ、東京に住んでいる夫婦の場合は、1LDKや2LDKで仕事部屋と生活空間が同じだったりするので、その場合は音なども気になるかもしれません。僕のように地方で間取りに余裕がある場合はそこまで、音に関しては心配しなくて良さそうです。オフィスのほうがよっぽどうるさいと思います。
リモートワークは子育てには最適
オフィスで働いている人は朝のちょっとした時間と、週末しか会えないという方が多いと思います。一方で、家で仕事をしていると、基本はいつでも子供を見ることができます。
ちょっとしたスキマ時間に赤ちゃんと遊べる
2時間くらい自室で仕事をして、5分位リビングで子供を見たり、抱っこしたりするということができます。こちらの気分転換にもなりますし、子供と顔を合わせる時間が長くなるので、父親の顔をたまにしか見ないのでお母さんが居なくなると泣くというのも避けられるんじゃないでしょうかw
ただ、一度抱っこしてしまうとしばらく抱っこしないといけなかったり、仕事に戻りたくなくなったりするので、スキマ時間にはちょっと顔を見る程度にしておくのが良いかもしれません。
仕事を中断して赤ちゃんを風呂に入れられる
産まれた直後は赤ちゃんを沐浴させますが、なるべく毎日同じ時間に入れることが推奨されています。また、授乳の後には入れてはいけないことになっているのでタイミングも難しいです。我が家では大体18時〜18時半の間で沐浴させていました。赤ちゃんが寝ていたりした場合は時間をずらしたりしていましたが、家で仕事をしていると柔軟に対応できます。仕事が忙しくて、18時には終わらない場合でも沐浴を15分位で済ませて、また仕事に戻ることもできます。
家族が子供を家に置いて出かけられる
長時間は仕事があるので難しいですが、家族がちょっと近所に買い物に行くくらいだったら、仕事をしながら赤ちゃんを見守っているくらいならできます。奥さんはほとんど子供を連れてでかけますが、選択肢として平日も短時間であれば子供を家に置いて出かけられるといのは気持ち的に楽だと思います。
まとめ
うちの赤ちゃんは生後2ヶ月くらいなので、今後成長するに連れてやんちゃになり、やっぱり家で仕事をするのは難しいな、となったりするかもしれません。それでも、産まれたばかりの我が子を毎日好きな時間に見たり抱っこしたりできるのはとても嬉しいことです。特に、僕の場合は赤ちゃんを抱っこしたりする時間が増えるに連れて可愛さも増してきたので、一緒に沢山の時間を過ごすことはよいことだなぁと実感しています。リモートワークは仕事とプライベートのメリハリがつきにくいのがデメリットなんですが、子供ができるとそれもメリットに変わるので、ぜひそのメリットをたくさん享受すると良いでしょう!
おまけ
赤ちゃんがグズったりした時に、抱っこしながらバランスボールの上でボヨボヨするとすぐに静かになります。リモートワーカーの運動不足解消にもなるので非常にオススメです。
Trideer バランスボール 55 65 75 cm (ブラック, 65 cm)
- 出版社/メーカー: Trideer
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NANKANGのNS-25をゴルフRに装着してみた
昨シーズンでゴルフRの純正で装着されていたContinentalが3万キロほどで寿命を迎えたため、今回新しいタイヤを選ぶことにしました。今回はタイヤ選びとNS-25のレビューを書いていこうと思います。
タイヤ候補
まず、ゴルフRの純正タイヤのサイズが225/40R18になるんですが、そのサイズでタイヤを検索してみます。
候補として挙がったのが、
- MICHELIN PS4
- BRIDGESTONE POTENZA S001
- DUNLOP DIREZZA DZ101
- NANKANG NS-2
- NANKANG NS-20
- NANKANG NS-25
です。PS4とS001はプレミアムスポーツという名に相応しく、スポーツ性能やタイヤの剛性感と快適性のバランスがとても良さそうな印象です。
DZ101は国産メーカーでありながらアジアンタイヤよりも低価格というのが魅力的ですが、レビューを見ると性能的には中途半端でアジアンタイヤに劣るのでは?という感じ。
続いてNANKANGのNSシリーズは、NS-2はパターン的にロードノイズが気になりそうだなぁというので、NS-20と25はバランスが良さそうですが、サイドウォールの丸さとリムガードの小ささが気になるポイントでした。ただ、値段が2/3くらいになるのはかなり魅力です。
重視したポイント
- ロードノイズの小ささ
- 乗り心地の良さ
- 程々にグリップする
- 安い
という3点です。もともとゴルフRは遮音性が高く、タイヤハウス内の吸音材などもしっかりしていたため、純正のすり減ったContinentalでもそこまでロードノイズがうるさいという感じはしませんでした。最近子供が産まれて、より静かな運転をするようになるのでそこまでグリップは必要ないかなと。また、アジアンタイヤは以前にATRやNexenなどを使っていたこともあり、今回はメジャーになっているNANKANGを候補に入れました。
最終的にはNANAKANGのNS25を購入しました。
実際に1ヶ月ほど走行してみて
一言で表すと「静かで柔らかい」です。
ロードノイズは評判は高かったものの、そこまで期待していなかったんですが結構静かです。つい先日までスタッドレスを履いていて、スタッドレスは柔らかいのでロードノイズがかなり低い(特有の音はあるが)ので夏タイヤに履き替えると結構うるさく感じるんですが、全然うるさく感じませんでした。音の質としては、アスファルトのザラザラをゴムの柔らかさでうまく吸収しているという感じです。交換直後はタイヤの中で共鳴するような音が若干耳についたんですが、100キロほど走るとあまり気にならなくなりました(慣れたのかも)。
乗り心地は225/40とは思えないほど当たりが柔らかいです。元々ボディー剛性が高く、タイヤの硬さを感じさせない車なんですが、NS25になってそれが更に際立っています。それと引き換えに、コーナリング時のタイヤのヨレはかなりあります。特に中高速コーナー(60キロ以上)を曲がる時などは、グニャっという感じがステアリングやお尻を通して伝わってきます。高速道路でも真っ直ぐな道は良いですが、首都高などのようにコーナーが多いところを走る人は不満に感じるポイントだと思います。扁平率が40で空気圧を若干高めにしても感じるので、45や50になると更に柔らかさを感じると思いますね。
まとめ
安くてコンフォート性能を求める人にはとても良いタイヤだと思います。僕もしばらくはコンフォートな運転をする必要があるので、柔らかさ含めて総じて満足です。特にS001の半値以下で買えるのは非常にコスパが高いです。あとは、柔らかさとライフがどの程度両立できるのかというところです。個人的には2万キロちょっと保ってくれれば十分だと思っていますけどね。
会社員がフリーランスになる時に気になる年収と売上との違い
こんにちは、まっするです。先日、日経新聞にこんな記事が出ていて、ネット上では「売上で780万は安い!」「売上と年収は違うんだ!」みたいな意見が見られました。
この記事に対しては65万が高いか安いかという議論が多かったですが、一方でフリーランスの単価というのは会社員の年収とどのように比較すればよいのかという疑問が出てきます。今回は、実際に僕が1年ほど(副業時代を含めると3年ほど)フリーランスをやっていてわかった数字をもとに、エンジニアが会社員の給与とフリーランスの売上をどう比較すればよいか、というのをまとめてみようと思います。
年収と売上の違い
当たり前といえば当たり前なことですが、会社員にとっての年収は会社からもらえる給料の社会保険料や税金を引かれる前のお金という感じでしょうか。一方、フリーランスの売上は経費などを差し引く前の額になります。。とはいえ、フリーランスのエンジニアは業務に必要なものはパソコンとかネット環境なので、今の時代プライベートでも必須なものが殆どです。なので、他の業種と比べて仕入れなどが必要ないので経費が殆ど掛からないんです。もちろん、自分でサービス作って運営してる場合はサーバー代とかはかかりますけどね。
フリーのエンジニアはどれくらい経費計上できる?
僕の場合は、家賃や通信費などの固定費や交際費に加えて、スマホやPCなどを買ったお金も経費として計上しています。ざっくり200〜300万くらいは経費として落とせるかなと思います。ただ、ここで計上してる経費というのは普通に会社員として生活しててもほぼ同じようにかかっているお金だということが大事です。なので、800万の売り上げで300万経費がかかったからと言って、500万が年収になるかというと違うんですよね。
会社員とフリーランスの手取りを比較する
会社員に比べてフリーランスが何にお金がかかるかというのが重要です。ここではわかりやすいように、仮に会社員は年収700万、フリーランスは 売上700万とした時の数字を比べてみます。ここで注意したいのが、僕の考えではフリーランスのエンジニアの経費は事業だけでしか使えないお金というわけではないので、手取りとしてカウントしています。
種別 | 会社員 | フリーランス | 備考 |
---|---|---|---|
年収・売上 | 700 | 700 | |
経費 | 0 | 300 | |
控除 | 228 | 103 | 基礎控除・青色控除・給与所得控除など |
社会保険料 | 81 | 56 | 健康保険料・年金 |
所得税・住民税 | 74 | 38 | |
手取り | 545 | 606 |
※単位は(万円)
結果としては、会社員とフリーランスエンジニアの場合は売上と年収は同じように比較できると思います。しかも、年収と売上が同じでも手取りはフリーランスのほうが多くなっています。もちろん、経費の中身によっては仕事だけでしか使えないものを買ったりしていると手取りが減ってしまいますが、あくまでも家事按分(プライベートと事業用の割合を計算する)した上での経費だとすると、このように手取りが会社員を上回ることが可能だということです。
よく、フリーになると社会保険料が高くなると言われますが、それは国保に加入した場合の話です。逆に年金は国民年金になることで負担は大きく減ります。健康保険料も国保には入らず、会社員時代の健康保険を任意継続したり、安い健康保険にすることも可能です。詳しくは以前書いた記事を御覧ください。
じゃあエンジニアはフリーランスのほうがよい?
もちろんそんなことはなく、フリーランスになるとクレジットカードが作れなかったり住宅ローンが組みにくかったり、社会的な信用が著しく落ちてしまうというデメリットもあります。また、フリーランスの人が住宅ローンなどの審査で見られる収入というのは、売上から経費を引いた後の金額になるので、今回のケースだと年収が400万と判断されてしまうはずです。それ以外にも、日常の経費の管理や確定申告、健康保険も傷病手当がなくなってしまったり、と会社員に比べると面倒だったり劣ってしまうことがあるので、その辺を加味した上で判断するとよいでしょう。
まとめ
- 売上と会社員の年収が同じでも手取りは年収よりも多くなるケースもある
- フリーランスエンジニアにとっての経費はほとんど手取りとして考えてOK
- 社会保険料増は健康保険の選び方と年金の運用の仕方でカバーできる
- フリーランスは著しく社会的信用が落ちるし、会社員というだけで保証されていることがたくさん
- 普段のお金の管理が面倒だったり苦手な人はフリーランスになるのは慎重に